長等山 園城寺(三井寺) (拝観日:平成21年10月17日 滋賀県大津市園城寺町) ◇ 宗 派:天台宗寺門派 ◇ 本 尊:弥勒菩薩(金堂) ◇ 縁 起:7世紀に大友氏の氏寺として草創され、9世紀に唐から帰国した留学僧 円珍(天台寺門宗宗祖)によって再興された。三井寺は平安時代以降、 皇室、貴族、武家などの幅広い信仰を集めて栄えたが、10世紀頃から 比叡山延暦寺との対立抗争が激化し、比叡山の宗徒によって三井寺が 焼き討ちされることが史上度々あった。近世には豊臣秀吉によって寺領 を没収されて廃寺同然となったこともあるが、こうした歴史上の苦難を乗り 越えてその都度再興されてきたことから、三井寺は「不死鳥の寺」と称されている。 (秘仏像データ) 秘 仏 名:如意輪観世音菩薩(観音堂) 開帳頻度:33年に1回 開帳時期:平成21年10月03日〜平成21年11月30日 |
約3年間にわたる西國三十三か所一斉開帳の折、当院観音堂の御開帳のため、訪れる。滋賀の常楽寺から移築されたという、大きな山門を通り 金堂から観音堂へ向かう。観音堂への石段を上ると、琵琶湖がきれいに臨む寺域が広がる。比較的長期間の御開帳のため、観音堂の拝観者は 少ない。拝観料を支払い、観音堂の初内陣へ。。薄暗い堂内は、天台密教らしく厳かな祈りの場が設けられ、その仕切られた奥に、1bほどある 厨子が開扉されていた。厨子内を拝すると、観音堂の本尊・如意輪観世音菩薩が安置されている。宝冠等装飾品もきらびやかでさすが巨刹の 本尊といった感じ。33年に1度しか開帳しないためか、金箔が像一面に残っている。しかし、経年もあり、金が燻されたようにくすんでいる。これがこの 仏像を更に荘厳にしている。琵琶湖南岸を一望できる立地に建つ三井寺観音堂の主は、淡海(近江)を睥睨するにふさわしい雄大で慈愛深い 感覚をうる仏像だった。 |
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