興福寺 南圓堂 (拝観日:平成17年10月17日 奈良県奈良市登大路町) ◇ 宗 派:法相宗 ◇ 本 尊:不空羂索観世音菩薩 ◇ 縁 起:西国三十三所第九番札所として人々のお参りで賑わう。弘仁4年、 藤原冬嗣が父 内麻呂追善の為に建てた。鎮壇には弘法大師が係わった ことが諸書に記される。不空羂索観音菩薩像を本尊とし法相六祖像、 四天王像が安置されている。不空羂索観音菩薩像が身にまとう鹿皮は、 藤原氏の氏神春日社との関係で特に藤原氏の信仰を集めた。創建以来 四度目の建物で、寛保元年に立柱された。江戸時代の建物といっても、 その手法はきわめて古様で、再建には北円堂を参考にしている模様。 (秘仏像データ) 秘 仏 名:不空羂索観世音菩薩 開帳頻度:年1回 開帳時期:毎年10月17日 |
西国巡礼の札所であり、札所巡りと併せて拝観する。八角の本堂内をくぐると、そこには、処狭しと不空羂索観音様がおわす。蓮華座が 私の目線より上にあり、尊像はそのうえに鎮座しておられるので、見上げる形で拝観する。観音様は阿弥陀様でいう丈六程の大きな像で、 小さな堂を忘れさせるくらい絶妙な配置で美しい。手の配置と大きな光背が妖艶な仏像に威厳と風格を付けている。それは、珍しいとか 驚きとかそのような感覚ではなく、ただ鎮座していることと、本堂が美しい静物画を私たちに見せているかのようだった。 |
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