刀田山 鶴林寺 (拝観日:平成24年11月13日 兵庫県加古川市) ◇ 宗 派:天台宗 ◇ 本 尊:薬師瑠璃光如来 ◇ 縁 起:近畿地方に数多くある聖徳太子開基伝承をもつ寺院の1つで、 太子建立七大寺の一つとも言うが、創建の詳しい事情は不明である。 平安時代建築の太子堂(国宝)をはじめ、多くの文化財を抱えるため、 西の法隆寺とも言われている播磨地方有数の古寺である。 (秘仏像データ) 秘 仏 名:薬師瑠璃光如来(次回は平成40年) 開帳頻度:60年に1度 開帳時期:平成24年10月06日〜平成24年11月25日まで |
数年前に、西国49薬師霊場の札所であったため、拝観する機縁を得、来訪したことがあったが、その時には、ご本尊の御開帳は60年に1度であること を聞き、生きている間に直接拝することができないと残念な気持ちになったことを記憶している。最近偶然に見つけた秘仏開帳のHPを覗くと、偶然にもそ の期間に秘仏が拝めるという情報を入手し、日程を調整して拝観に臨む。晴天の中、中程度に広い駐車場は閉山近い時間帯でも込合っている。山 門から直線上に位置する本堂へ向かう。秘仏開帳イベントのためか、対応関係者等大変にぎやか。本堂前の階段を上り、格子で仕切られた内陣に 入ると、”宮殿”と呼ばれる長い厨子が真ん中を占有している。その厨子の中央付近の扉が開いており、秘仏の薬師如来が鎮座していた。像高は半 丈六程度。江戸時代の補修で、顔面に金箔がきれいに残り、銅と手にはやや剥落し、黒い地が見えている。箔の貼りそこないか、顔と同部分に軽い 亀裂が縦に走っている。像自体は薬ツボをもつ典型的な薬師様で首がやや細く、長いためか、中国・インドの仏像にもやや酷似している。面相は平安 期の定朝様式であごの位置がやや高く、ふくやかな感じに受け取れる。二重円光背の縁に雲彫刻を施しており、一見風変りな感はある。残念なことに 江戸期の補修の関係で、金箔を縫っており、レリーフがぼやけている。 |
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